肉体を駆使したジャッキーのアクロバティックアクション！ユエン・シャオティエンとの漫才の様な掛け合い、そしてウォン・チェンリーの本物のアクションが華を添える！今観ても30年以上前の作品とは思えないジャッキー・チェン初期の大傑作！

香港映画と言えば「ブルース・リー」と「Mr.Boo！」だった当時、彗星の如く登場したジャッキー・チェン！私がこの作品に出会ったのは1979年の夏休みに劇場版「銀河鉄道999」を観に行った時、本編前にスクリーンに映し出される予告編…その中の1本が「ドランクモンキー 酔拳」それは衝撃的だった…テンポ良い主題歌に乗せたコミカルなアクションシーンの連続！それまで、まんがまつりやチャンピオンまつりにアニメ・特撮映画くらいしか観てなかった子供が初めて観たい！と…実際初めて観た外国映画となり…それ以来ジャッキーファンやってます。

子供の頃劇場で観た時はストーリーなど判るはずもない、なにしろ初めての字幕付映画ですから…それに当時の字幕は読み辛く、もうアクションシーンを観るだけで満足でしたね(笑)後にTVでの放送を観る事でストーリーを理解して行く訳ですが…超簡単に言うと、ドラ息子を修行に出し酔拳を修得し戻って来て親父の命を救う話ですな！単純明快な話なのでスッキリと観る事が出来、家族揃ってTVの前で安心して笑って観れる作品だと思います！(詳しいストーリーは後程お聞かせ致しましょう♪)

羅維影業公司と10本の映画出演契約を結んでいたジャッキー・チェンが、1977年新興の思遠影業公司に2本契約で出向し製作された1本である。先に撮られた「スネーキーモンキー 蛇拳」とほぼ同一のスタッフで製作されており、キャストもユエン・シャオティエン演じる師匠とウォン・チェンリー演じる仇敵の配置は同じで、蛇拳と姉妹編という位置づけの作品とされている。香港の広告媒体では「蛇形刀手第二集」とされているが内容は続編ではなく完全に独立した別の作品である。蛇拳ではシリアス調の物語にコミカル要素を隠し味的に使ったものであったが本作は完全にコミック調に砕き、香港クンフー映画の定番だった「仇討ち物語」から外れ、明るく楽しい活劇に仕上げた事でジャッキー・チェンをスターダムに押上げた作品である。
そして16年後の1994年、ジャッキーは香港映画界の大御所ラウ・カーリョンを監督に招き続編である「酔拳2」を制作するが内容や時代設定が本作とは違いほぼ別の作品となった。

1978年度、香港での興業収入は「Mr.Boo！インベーダー作戦」に次いで第2位を記録！同年の興行収入上位には「ブルース・リー/死亡遊戯」 「スネーキーモンキー 蛇拳」「少林寺三十六房」などの作品が顔を揃えた。

道場を経営する黄麒英の息子、黄飛鴻は悪友と共に遊びまわるドラ息子。町ではナンパ…止めに入った娘の母親に喧嘩を売るが返り討ちに、逃出した飛鴻は売物の翡翠を壊され暴力を受ける親子を助け大立回り！自宅に戻ると叔母が来ている…しかしその叔母こそ町で喧嘩を売ったあの女性だった、町での素行を知った麒英に叱られる飛鴻…そこに包帯だらけの男を連れリーが乗込んで来る。包帯の男は町での喧嘩相手でリーの息子、息子をやられたリーは麒英に迫る。激怒した麒英は飛鴻を叩き殺すと言い放つが叔母が止めに入り提案する「10発相手に殴らせる、その間飛鴻は一切手を出さない」3発で殺してやると意気込むチョウが飛鴻に襲い掛かる…10発は過ぎたと叔母が止めに入るが気のすまないチョウは攻撃を続け飛鴻が反撃を開始！そしてチョウもKOしてしまう。呆れた麒英は飛鴻を鍛え直す為、蘇化子に預ける決意をするのだった。

蘇化子は功夫の達人で鬼のような奴との噂を耳にした飛鴻は家出するが、行く当ても金も無く食堂で無銭飲食…見せしめに叩きのめされる。しかしある老人に助けられ無事に食堂を脱出…飛鴻と老人は意気投合するのだが、この老人こそが蘇化子だった！飛鴻はその場を逃げ出すが蘇化子に捕まり1年間の修行をする事に。嫌々修行をしていた飛鴻…遂に不満が爆発し蘇化子のもとを逃亡！廃墟で服を乾かしている所に男が現れ、失せろ！と凄んで来た。飛鴻は悪態を付き男に喧嘩を売るが軽くやられてしまう、男は俺の股を潜れと飛鴻に要求。負けを認めた飛鴻は股を潜る…師匠である父を貶され服を焼かれ逃げるようにそこを去った。屈辱に涙する飛鴻は蘇化子の元へ戻り許しを乞う、改めて厳しい修行に打ち込む飛鴻だったが来る日も来る日も苦行ばかり…たまには息抜きをと蘇化子と飛鴻は町へ繰り出し博打で酒代を稼いでいた。蘇化子に1対1の勝負を申込む鉄頭のラオシュウだったがインチキを見抜かれる、金を持ち逃げしようとするラオシュウと大立ち回りし勝利する！

今日も修行に励む飛鴻だったが蘇化子の様子がおかしい…手の震えが止まらない？酒が切れたのだ！飛鴻に酒を買いに行かせたがナカナカ帰って来ない。なんと飛鴻は、預かった金で自分が飲み食いし酒を1合だけ買って水で嵩増ししてしまう。飛鴻の帰りを待つ蘇化子の元にラオシュウと兄貴分のチョイ・ギッティンが現れた。博打の仕返しにやって来たのだ、いつもの蘇化子ならば負けるはずは無いのだが酒切れの蘇化子に勝ち目はない…戻った飛鴻と辛くもその場を逃げ出す事に成功する。負け知らずだった蘇化子の初黒星、愚かな事をしたと反省する飛鴻、自分がもっと強ければ助ける事も出来たが苦行ばかり…と愚痴を言い出す始末。蘇化子は何事にも基本が大切、今までの苦行が酔八仙を伝授する為の基礎訓練だった事を説明、酔八仙の修行を開始するのだった。

修行を続ける飛鴻はある日、祝宴の準備をするチョイ・ギッティンの屋敷に偶然出くわすと何時ぞやのカタを付ける為に喧嘩を売る、しかし今の飛鴻の敵ではなかった…土産に酒甕を2個せしめ戻って来たが「修行は終わったお前に何かあれば必ず駆け付ける」と置手紙を残して蘇化子は飛鴻の前から姿を消したのだった。石炭を狙うリーは土地を手放す事を拒否する麒英の殺害を計画、殺し屋鉄心に依頼、リーの策略でおびき出された麒英に鉄心が襲い掛かる！しかし麒英も名高い武術家だ鉄心と互角に戦うもピンチに…そこに修行から戻った飛鴻が駆け付け鉄心と対峙！殺し屋鉄心…そう飛鴻が屈辱の涙を流したあの時の男。更に何処で嗅ぎ付けたのか予告どおり蘇化子も現れ飛鴻に一杯やれ！と酒を渡す、父を助け…あの屈辱を晴らすべく酔八仙をマスターした飛鴻と鉄心の死闘が始まる！

ジャッキー演じる主人公：黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)は清朝末期に実在した医者。中国最後の王朝・清朝末期の時代に活躍した洪家拳の達人で、中国近代史上では最大の英雄とされる。本作は彼の若かりし頃の物語だが内容は完全なオリジナルで史実に基づいているのは人物設定のみである。

酔拳が登場する映画は他にもあり自分も色々観て来ました、演じる俳優さんの個性もあり酔拳も様々です。例えばジェット・リー彼は「ワン・チャイ」シリーズで黄飛鴻を演じていますが 御存知の通りジャッキーの黄飛鴻とは正反対の厳格で偉大な武芸者と言うキャラクターになってます。まぁジャッキーの方は若かりし頃の未熟な黄飛鴻ですけど…「ラストヒーロー・イン・チャイナ」でもジェット・リーは黄飛鴻を演じてます。映画のクライマックスで禁酒を破り酔拳で戦うのですが、どうしてもジャッキーの酔拳と比べ全体的に硬く見えてしまうのは気のせいでしょうか？しなやかさが足りないのでメリハリが感じられませんでした。これはあくまで私が映画で観た感想ですので本当の酔拳と比べてどうなのかは判りません。映画での酔拳だったら「酔拳2」「ドラゴン・キングダム」を含めジャッキーが演武する型がこれぞ酔拳！って感じがします。
八人の仙人が酒に酔う姿を模した象形拳である。伝説では蘇化子と范大杯という2人の武術家が各地に伝わる酔拳を研究し少林拳・八仙拳・地功拳などの技術を組み合わせ酔八仙拳を創始したと言われています。

酔えば酔うほど内に力がみなぎる酒仙。ひょうたんを持った仙人、ひょうたんをヌンチャクのように振り回すというのが特徴。猿拳の歩法が含まれ戦闘スタイルが攻撃的で酔八仙の基本となる型。

その片足におそるべき蹴りをひめた酒仙。幽体離脱している間に自分の身体を失ってしまい、仕方なく傍らに倒れていた片足の乞食の身体に入り込んだ一本足の仙人。足技と杖での避けるという動きが特徴。

その腕に酒瓶を抱いて身を守る酒仙。酒甕を抱えた格好をして胸部は含胸抜背の格好となり両腕は胸の前で円を作るようにしているのが特徴。敵の攻撃を弾きとばして攻撃を加える。

腰を吸収してこれを打ち砕く酒仙。一見女性的な美形で攻防一体型、肘・膝を使った腰の回転が重視される技の多用が特徴。

特に蹴りの連続に秀でた酒仙。中・長距離から繰り出す技が多く両足での足技が得意、旋風脚や前宙やバク宙といった大技が特徴。

必殺の絞め技を得意とする酒仙。特に手技である月牙叉手(杯を持った形)で喉を重点的に狙う動きや指による禽拿技が特徴。

吹く笛持って胸に一撃を加える酒仙。笛を吹くときの指の格好で戦い猿拳の歩法と左右の交叉法も使うのが特徴。振り向きざまの攻撃や身体をかわしながらの攻撃に長けている。

腰をふり相手を悩殺する女酒仙。接近かつ守り重視の型、女性で腰をくねらせたり肘鉄砲を使うのが特徴。左右の手は敵の腿法や拳法を受け流しながら相手の顔に化粧をするように掌底で攻撃を加える。

香港公開版では鉄心が標的の武道家を襲うシーンだが、日本公開版は黄飛鴻が酔八仙を演武するシーンでした。
テレビ東京版及びDVDは香港公開版なので鉄心のシーンが使用されています。

日本版主題歌「拳法混乱 (カンフージョン)」　作詞：Vinyl　作曲：MA-CHANG　編曲・歌：四人囃子
レコードジャケット	歌詞
	香港熱風　試練鉄拳　殺気参上 拳法混乱 お前の目の前に　奇跡の人がいる　楽園の使者　僕がいる 強い酒を吹きつければ　ここは氷河の都市となる お前の陰の上　霞の人がいる　風雲の使者　僕がいる 強い夢で引きつければ　ここは架空の都市となる 僕そのものが　正義で愛なんだよ　東から西へ　命が動く 拳法混乱 緊張問題　戸外活動　脱自然美 拳法混乱 お前の胸の中　微熱の人がいる　突然の使者　僕がいる 強い雨を巻きつければ　ここは密林の都市となる 僕そのものが　正義で愛なんだよ　東から西へ　命が動く 拳法混乱